前回は、お局さまを「会社公認で故障したまま稼働し続けるインフラ設備」と再定義し、眼の前の問題を「人間関係の修復」から「自分自身の低コスト運用」へと切り替える、パラダイムシフトをご提案した。
ここからは、身も心も削る白熱の戦いを終了し、「人間関係の問題」というリングを降りたあなたが、これから目の前のWindowsXP(お局さま)を、いかに省エネモードで、かつ安全に使用できるか。そのデバッグ方法について検討していこう。
まずは、目の前のPCのOS確認から行おう。
①構ってあげないと電源が入らない【注目型OS】このOSの特徴は、通常時は「ネットサーフィン」「無駄話」など比較的ITスキルが低い新人でも対応が可能なバグが多いが、自分抜きで話が進むなど「気にかけられていない!」となると、たちまちショートし、再起動が困難。
②報連相を怠ると強制終了【司令型OS】このOSにとっての最重要事項は「自分を頂点とした権力構造の維持」だ。意見を出したり、上司へ直接相談したりされると、怒りのエラーでシャットダウンする。
③例外処理はポップアップで回避不可【法則型OS】このOSの行動指針は「マニュアル」と「前例」である。現状に即さない10年前のマニュアルであっても、例外は認めない。警告ポップアップにより作業困難必至の非常に使い辛いOS。
④ネットワークに繋がらないオフライン端末【理想型OS】このOSを動かしているのは「忠誠心」でもなければ「出世欲」でもない。あるのは「己の美学」のみ。こだわりポイントへの理解が不十分だとフリーズしてしまい作業は進まない。
さて、あなたの目の前のWindowsXPがどのOSで動いているか?判別はついただろうか。
ここからは、それぞれの古い端末を、あなたの貴重なリソースをなるべく節約する「低コスト運用パッチ」をドロップしていこう。あなたのリソースを守るための、裏コマンドがこちらだ。
①【注目型OS】へのパッチ👉️10%出力の自動応答マクロ(Bot化)
この端末に対して、あなたは素顔で向き合ってはいけない。瞬く間に、あなたのバッテリーは空になりシステムダウンしてしまう。あなたがやるべきことは、「あなたの脳のCPUの90%は確保したまま自動応答Botを走らせる」である。Bot1「へ〜!そうなんですね。さすがです!」Bot2「さすが〇〇さん!勉強になります!」など何パターンかをランダムに走らせる。これでこの端末は、勝手に静音モードで安定駆動する。
②【司令型OS】へのパッチ👉️偽装決済ルートの構築
この端末へのデバッグ作業で最悪なのは「権力を脅かすこと」である。実力で黙らせようとすることだけは、絶対に避けよう。スタンプラリーであると理解し、積極的にスタンプを集めよう。「〇〇さん、この件についてご相談なんですが・・・」と、あえて相談し、あなたはスタンプラリーで勝利する。これで強制終了は、ほぼ回避できる。
③【法則型OS】へのパッチ👉️マニュアルと前例のレファレンス上書き
このOSに、「効率化」や「正当性」を訴えかけても、あなたの時間と体力が無駄になるだけだ。「上司の指示」という印籠を片手に、新たな「マニュアルのリンク先」を差し出そう。システムから変更してしまえば、そもそもエラーがないのでポップアップは出ない。
④【理想型OS】へのパッチ👉️オフライン端末として機能させる
独自の「こだわり」に歩み寄る必要はない。そして、その「こだわり」の界隈からは、潔く身をひき、手出しをしないことが正解だ。「あれは重要文化財だから」と割り切り、同期を切ってしまえば、あなたの平和は守られる。
わたしがおすすめした、各OS(お局さま)タイプへの「対策パッチ」、如何だっただろうか。
お局さま=会社が認めた老朽化したインフラ(会社から経営コストを認められた使いづらいOS)として正しく認識する。
仕事が遅れたり、マウントを取られたり、改善提案が却下されたり、よく分からない風習を押し付けられたりする。
それは、もちろんあなたのせいではないし、あなたのメンタルが削られる理由はない。
エアコンが壊れて、すごく寒かったり、もしくは暑かったりする、そんなフロアでの業務を強いられているのと同じことだ。
そんな時、あなたは「わたしのせいで・・・」と自分を責めたり、エアコンに向かって腹を立てたりするだろうか。
とはいえ、そんなに簡単に割り切れるものではないし、現実は変わらず、そこにある。
でも、視点が変われば、現実が変わる。これも、真実だ。
あなたが明日、いつも通りに出勤し、お局さまに理不尽なことを言われた時には、どうか、こう感じてほしい。
「うーん、古いシステムだから、エラーが起きて、なんか警告音が鳴ってるな。よく分からんけど。」と。
繰り返しになるが、あなたの外側にある原因のために、あなたの貴重なメモリを割く必要は、ない。
既に十分に頑張っているであろうあなたが、「エラー音だとしても耐えられない」そう感じるのであれば、そこは、あなた自身の運用方法を考え直す機会なのだと思う。
エアコンが壊れたフロアで業務を強いる会社に見切りをつける。それは、あなたが決めた「能動的撤退」であり、「より効率よくあなた自身を運用する」道への始まりだ。
会社にバグがあって困ったなら、視点を切り替えて自分を守る。
卵を買い忘れて困ったなら、迷わず「うどん」に切り替える。
味噌と醤油の即興アレンジで意外とおいしく出来上がったように、眼の前の不条理も「ただの会社公認コスト」と割り切れば、案外すんなり腹に落ちるかもしれない。知らんけど。
あなたの「今日」を美味しく仕上げる主導権は、あなただけが握っているのだ。
わたしも、次回こそはちゃんと卵を用意して、米粉パスタに挑戦しようと思う。
至高の不真面目〜暮らしをデバッグする研究所
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